トカゲ太郎のワンダー・ワールド
豚さんも余裕が欲しい
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Pigs Need Break

養豚の歴史は約1万年前に中央アジアから始まった。けれども、養豚がいつ、どのようにして始まったか、正確には明らかになっていない。理由は野生ブタの化石と飼育されたブタの化石はとてもよく似ているからだ。現在、養豚は多くの国々で行われていて、中でも中国とアメリカで盛んだ。豚肉の消費量が増えるとともにブタの飼育技術も進んだ。

ブタは汗で体温を調整できないため暑さにとても弱い。肌もとても敏感で、すぐに日焼けてしまう。このため室内でブタを飼育する養豚農家は、適切な空調設備が必要だ。屋外で飼育していたとしても暑さや太陽光線を避けるための設備が必要になってくる。

ふつう、ブタは泥まみれになることで体温調整を行っている。さらに、鼻で土を掘り返す動作はブタの免疫力を高めている。もともと好奇心旺盛な動物であるブタにとって、藁や牧草、木切れ、おが屑など、ほじくり返すことができる材料があることは理想的な環境といえる。

雑食性であるブタは草や根っこ、種、肉など様々なものを食べる。エサを見つける行動はブタに自然と刺激を与え、ストレスを軽減する役割をもっている。反対に過密にブタを飼育している場合、ブタには穀物しか与えられない。飼育場の維持とエサやりの方法としてはとても効率的だが、ブタにとっては必ずしもいい環境とはいえない。泥遊びや身体を横たえるだけの十分な空間がないためブタがストレスを貯めやすくなるからだ。自動化されたエサやりによってビタミン剤や抗生物質を与えることも簡単である反面、伝染病も自動的に広がる危険性がある。

一方、屋外での飼育にも問題がないわけではない。屋外に放たれたブタは、ノミやシラミ、寄生虫を体表や体内に取り込んでしまいがちだ。また、糞尿の管理、特に臭いを抑えることはとても頭を悩ませる問題だ。さらに豚肉の質もまちまちになりがちだ。結局、こうした問題を解決するのは育てる人間の技術と知識次第だ。

今、欧州連合は動物福祉に基づき家畜の飼育環境を改善することを進めている。つまりはブタの健康に気を配ることは人間の身体を大切にすることにつながる。