トカゲ太郎のワンダー・ワールド
埼玉県こども動物自然公園
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訪問日 2008年2月5日




広いですよ、森がいくつもあるし

マーラ、埼玉県こども動物自然公園園内は森がいくつもあって、とにかく広い。 自然が豊かで芝生の上でのんびりしたり、森林浴を楽しんだり大人も楽しめる。

ゾウやサイ、ライオンなど大型の動物はいない。 だけど、小型の動物たちは数も種類も多くて、カワイイしぐさや不思議な生態を良く観察できる。

また、こども動物園でユニークなのが乳しぼり体験。 さらに、なかよしコーナーでは、ウサギやテンジクネズミとふれあえるし、ポニーの乗馬(有料)も楽しめる。


初野浩孝さん、ビアトリクス・ポター資料館にて、埼玉県こども動物自然公園

おとぎの国の中におとぎの国

ビアトリクス・ポター資料館

動物たちを見たり、触ったりするのはこどもにとってもおとなにとっても不思議体験、だから動物園はいわばおとぎの国だ。 園内にはさらにビアトリクス・ポター資料館というおとぎの国がある。 ここでは、大東文化大学が長年にわたって収集したビアトリクス・ポターについての資料を展示していて、代表作「ピーターラビットのおはなし」の原画や希少本を見ることができる。

管理課主査 初野浩孝さんは、園内の樹木の手入れやイベントの企画などいわばおとぎの国の裏方さん。 資料館の開館にもたずさわった初野さんは 「園内でお話の中に登場してくるモリフクロウやハリネズミなど実際に見れますよ。 ピーターラビットの森も整備中で、自然を愛したビアトリクス・ポターの世界をじかに体感してもらいたいですね」 と語り、お話と実物の両面から自然の大切さを感じて欲しいという。


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キモイ!!でもオモシロイ

ハダカデバネズミの不思議な社会

「手を入れると兵隊ネズミが “ブブ、ブブ” と威嚇します。 ときどき噛み付くこともあるんですよ」 と笑いながら話す飼育員の斉藤百合子さん。 ネズミなのに毛が生えていないまったくの裸。 しかも出っ歯。 さらにこの奇妙なネズミはハチやアリのような社会をもっていて、女王、兵隊、働きとそれぞれが役目をもって一つの群れが作られている。

アフリカの北東部、ソマリア、エチオピアなどの乾燥した地域にもともといたネズミだから気温や湿度にとても敏感。 室温は25度から30度に保ち、湿度は50%行かない程度にする必要がある。 「お肌は清潔に保って、適度に湿気も保ちます。 人間と同じですね」という斉藤さん。 女王は身体の大きさが1.5倍。 働きネズミは穴を掘ったり、赤ちゃんの世話をしたりする。 兵隊ネズミは外敵から群れを守る。 ときには巣穴に進入したヘビに自ら食われるなど勇敢な戦士だ。

「見た目はグロテスクで、確かに出っ歯でとてもカワイイとは言えません。 でもその生態を知ると本当に面白い世界が広がっています」 と、斉藤さんはその珍しい生態に注目してもらいたいという。

  斉藤百合子さんとハダカデバネズミ、埼玉県こども動物自然公園


  関口 純一さん、ウシの乳しぼり、埼玉県こども動物自然公園

昔を思い出します

乳しぼり体験は人気のコーナーで一日三回に分けて行われる。 でも搾った牛乳は飲めない。 ごみを取り除いたり、殺菌をする必要があり近くの農協に出荷される。 それでも普段体験できないだけにこども達は十分楽しんでいるようだ。

「どんな感じかなぁ、 とか、もうすぐだ! とかワクワクしながら順番待ちをするこども達の姿を見るととてもやりがいがありますね」
と話す飼育係長の関口 純一さん。 こども達の喜ぶ姿は28年間飼育の仕事を続けてきた関口さんに新鮮な気分を吹き込んでくれるようだ。
「自分のこどもの頃の動物とのふれあいを思い出します。 仕事で数多くの動物たちとつきあってきたけど、あの頃の感覚だけは失いたくない」
という。

  

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生存確認しています

中村裕子さんと宮川喜仲さんは、関口さんのもとで乳牛の世話をしたり、園内に放し飼いになっているマーラの飼育を担とうしている。 夕方になるとカスタネットを鳴らしてマーラにエサの時間であることを知らせる。

宮川さんより一年先輩の中村さんはマーラの個体を数えながら生存を確かめる。
「大抵は大丈夫なんですけど、園内は広いのでときどき何日ももどってこないマーラもいます。 最近はタヌキやキツネにやられて亡がらで見つかることもあるから、数の確認は大事ですね」 という。

宮川さんは飼育一年目のルーキー。 飼育でまず実感したのが自分が健康でなければならないことだという。 しかし、不注意で700キロもある牛に足を踏まうれて腫れ上がってしまったこともあった。

  中村裕子さんと宮川喜仲さん、埼玉県こども動物自然公園


  なかよしコーナーの黒沢恭子さん、埼玉県こども動物自然公園

原点はここから

なかよしコーナーでウサギが飼育員さんにツメ切りをしてもらっていた。 じっとしていてとてもおとなしい。 飼育員の黒沢恭子さんはここでヒツジやロバ、ミニブタなどさまざまな動物の世話をする。 「ヤギの名前などは全部覚えています。 シャイなやつとか頑固なやつとかそれぞれ個性があって面白いですね。 表情も眠たいとか疲れたとか慣れてくるとわかるんですよ」 という。 ウサギやテンジクネズミのふれあいコーナーではこども達からの 「ツメは何本あるの?」 など質問攻撃で大忙しだ。

「ふれあいコーナーはこの動物園の原点です」 と語る内海起司副園長。 埼玉こども動物自然公園の初代園長 遠藤悟朗さんは、上野動物園に日本で初めてふれあい動物園を創った人だ。 それだけにふれあいコーナーには思い入れがあり、動物をいれる囲い木の材質や色、こどもに合った高さなどさまざまな部分で配慮がなされている。



レッサーパンダ、埼玉県こども動物自然公園 内海副園長によると、1980年の開園時はポニーと牛とフラミンゴがいたぐらいだったという。 その後小動物を中心に少しづつ数や種類を増やし、今ではげっ歯類(ネズミの仲間)では国内屈指の動物園になった。 またコアラやカンガルーなどのオーストラリアの動物やレッサーパンダなどの珍しい動物、さらにはキリンなどの大型の動物も仲間に加わった。

「種類や物珍しさだけでなく、本物を見て感動したり、生き物を触って命を実感することは今も昔もかわりません」 という内海副園長は実体験することの大切さを強調する。

コアラの赤ちゃん、埼玉県こども動物自然公園 また、飼育技術の進歩とこれまでの努力についても忘れて欲しくないという。
「私が子供の頃ラッコは江ノ島の水族館に剥製があるだけでした。 今では元気に泳ぎ回る姿が日本中で見れる。 それだけでも大変なことですよ」 という内海副園長。

実際、動物園の仕事は見せることから動物を増やすことも大事になってきた。 例えば国内のコアラは人間と同じで少子高齢化が進んでいる。 このため去年7月に生まれた赤ちゃんは貴重なコアラで、鹿児島の平川動物園に行くことが決まっている。

また、野生で絶滅寸前のカンムリシロムクの繁殖にも力を入れている。 バリ島にわずか30羽ほどしか生き残っていないため、こども動物園では横浜ズーラシアと協力して野生復帰の活動を進めている。

カンムリシロムク、埼玉県こども動物自然公園

埼玉こども動物自然公園の面白いエピソードはまだまだありますが、今回はこのへんで・・・

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