トカゲ太郎のワンダー・ワールド
働く動物たち
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カザフスタンのイヌワシ

鷹狩りは数千年前の青銅器時代から行われている。中央アジアに位置するカザフスタンではイヌワシを狩りのため訓練する。イヌワシだけでなくタカやハヤブサなどの他の猛禽類もガンやウズラを捕まえるための訓練を受ける。イヌワシの狩りは11月に始まり、2月の終わりごろまで続けられる。狩りが冬に行われる理由は動物の毛皮の質が一番いい季節だからだ。良く訓練された力強いイヌワシはシカや時にはオオカミさえ仕留める。しかし、知識と経験に富む鷹匠だけがイヌワシの狩りを成功へと導くことができる。

イヌワシは野生で捕獲された後, パートナーの鷹匠の手からのみ生肉を食べる狩り用の鳥へと徐々に訓練される。また、狩りの際に同行する馬や犬にも慣れるように育てられる。イヌワシは保護鳥であるため、鷹匠たちはこの鳥の保護事業にも携わっている。

カザフスタンのイヌワシ



 

英雄ネズミ 出動中    - アフリカオニネズミ -

アフリカオニネズミ

アフリカオニネズミは中央アフリカと、アンゴラから南アフリカの北東部にかけて生息している。 アフリカオニネズミは大型のげっ歯類。 その大きさは約25cmから45cmぐらい。 雑食で、草や昆虫などを食べる。 なかでもヤシの実や種は大好物だ。 主に夜間活発に行動するが、日中に食べ物を探すこともある。

APOPOはタンザニアを本拠地とする非営利団体だ。 ここでアフリカオニネズミは地雷探しの訓練を受けている。 もともとアフリカオニネズミは食べ物を探したり危険を避けたりするためとても敏感な嗅覚を持っている。 だから埋められた地雷の中にある揮発性の火薬の臭いを感知することができるのだ。 また、医療現場で人間の結核を感知するという仕事もアフリカオニネズミの任務だ。

トカゲ太郎
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地雷除去という大変危険な仕事をするのに犬ではなくアフリカオニネズミが選ばれた理由は、まずトレーニングがしやすいから、また比較的ネズミに負担がかからないように飼えるからである。 そして、なんと言ってもアフリカオニネズミはとても軽くて小さいので、地雷の上に乗ってしまっても爆発させることないからだ。

活躍するアフリカオニネズミのことを人々は尊敬の念をこめて「英雄ネズミ」と呼んでいる。



 

潜って獲って!    - 鵜飼い -

日本で続けられている鵜で魚を捕る伝統的な漁法が“鵜飼い”だ。 西日本の13か所の地域で今も行われており、中でも最も有名なもののひとつが長良川の鵜飼い。 長良川では約1300年前から鵜飼いがはじまり現在にいたるまで継承されている。

長良川で漁師(鵜匠と呼ばれる)と共同作業する鵜は2~3年の訓練を受ける。 訓練の期間中、鵜匠と鵜は一日の大半をいっしょに過ごし信頼関係を築く。 夜間に行われる漁は、5月中旬からはじまり、10月中旬まで続く。 これは魚が明りに集まってくる習性を利用するためで、かがり火以外に余計な光のない夜が最適だからだ。 鵜匠はそれぞれの鵜ののどを縄でつないでいる。 縄の結びの調節で大きな魚はのど元で止まるようにし、小さな魚は鵜が呑みこめるようになっている。 鵜匠は多い時で一度に12羽の鵜を操る。

長良川の鵜飼いは長い歴史をもっていることからその鵜匠は宮内庁に属していて、毎年獲れたアユを皇居に献上している。

トカゲ太郎
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ところで鵜飼いは日本だけでなく、中国、ヨーロッパ、ペルーなどの各地域で今も行われている。

鵜



 

守るのが本能

ラマ

人間のかわりに羊の群れを移動させたり、外敵から守ったりする牧羊犬。 ところが北米には牧羊ラマがいる。 ラマは羊の群れの中に入ってしばらくすると、その群れを自分の群れとして守ってくれる。 この本能のおかげで犬に比べて訓練もそれほど必要としない。 また、ラマにとってイヌ科の動物は天敵。 コヨーテオオカミが羊の群れに近づくとまず鳴き声で群れに注意をうながす。もっと近づいてくるといよいよ攻撃開始。 足で地面を叩いて威嚇したり、つばを吐きかけたりする。 それでもだめならキック。 さすがのコヨーテもこれでは退散せざるをえない。

トカゲ太郎
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とても臆病な羊たちはラマといっしょにいると落ち着いていて、気分もいいのだそうだ。



 

空からの護衛隊

カリフォルニアとカナダ西部のワイン用ブドウ畑では、ムクドリにより数億円の被害がでている。 バーン! バーン! という銃のような音を鳴らしたり、駆除スプレーで無数の小玉を浴びせかけたり、プラスティックネットでブドウを守ったりしているが、効果はいまいち。 なぜならムクドリはとても賢いのだ。 銃声だけで害がないとわかるとすぐに慣れてしまうし、駆除スプレーがどのくらいの距離までとどくのか正確に知っている。 ネットは有効だが、費用がかさんでしまう。

そこでハヤブサの登場となる。 自然界ではムクドリの天敵なのだ。 トレーナーの腕から放たれたハヤブサは、一気に500メートル上昇、そこからムクドリの群れをめがけて急降下。 ムクドリたちはその姿を見てあわてて飛び去っていくのだ。 そして、襲われた恐怖から再びブドウ畑に戻ってくるまでそうとう時間がかかるという。

トカゲ太郎
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ハヤブサはこの他にも空港や空軍基地で飛行機に衝突するカモメやハト、雁を追い払う役目もしているよ。

ハヤブサ



 

あ~食べちゃった

豚のトリュフ堀り

高級食材トリュフ(セイヨウショウロ)はキノコのなかま。 樫や松、モミなどの木の根元に生える。 アメリカのオレゴン州やワシントン州、オーストラリア、ヨーロッパで収穫されて、1個数万円で売られるからマツタケ並みの値段だ。

このトリフを見つけるのに活躍するのが嗅覚の鋭いイヌとブタ。 イタリアではチーズをトリュフに見立ててイヌを訓練する。 南フランスではメスのブタさんがトリュフを探索。 でも、ブタは見つけたら食べちゃうので飼い主は急いで採らないといけない。

トカゲ太郎
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イヌはトリュフを食べないから探すのはあくまで遊び、1時間もすると飽きてしまうものもいる。 その点ブタは食べたいから人間にかまわずどんどん探しまくる。

人間は仕事として、イヌは遊び、ブタは食べ物としてそれぞれ分担して仲良暮らしている。